こんにちは、あべし(@honjituno)です。昔のミステリブックガイドが面白いです!こんなものがあるのか!と驚くこと間違いなしです!
昔のミステリブックガイドが面白い!『幻影城』とか『雨降りだからミステリでも勉強しよう』とか。
最近ミステリのブックガイドをよく読んでいます。今日紹介するのは江戸川乱歩の『幻影城』と植草甚一の『雨降りだからミステリでも勉強しよう』の二冊です。
幻影城の方は戦前から戦後まもなくあたりをカバーしていて、植草さんの方は1960年前後のものをカバーしています。どちらもこの当時のミステリ小説界の状況を知るための貴重な資料になっている本です。
戦前から戦後まもなくですと、本格ミステリ黄金期の作家がどんどん出てきて、どんどんと出版されていたようです。
このミステリ黄金期というのがすごくて(だからこそ黄金期なのですが)、アガサクリスティ、エラリークイーン、ディクソンカー、ヴァンダイン、クロフツ、セイヤーズなどなど、今でも海外ミステリの小説コーナーに並んでいる作家たちが同時期にデビューしています。当時の盛り上がりはそうとうのものだったのだろうと思います。
戦時中は日本では『探偵小説はダメ!』ということになってしまったので、江戸川乱歩はかなり苦労したみたいです。海外のミステリ事情がほとんど分からずに…なんてお話も書かれていて、読んでいて面白いです。
幻影城の方は、結構体系的に当時のミステリ事情が紹介されていて、植草さんの方はあまり日の当たっていないミステリ作家とその作品をどんどん紹介していくスタイルです。植草さんの方が少しマニアックな雰囲気です。
二人とも結局、超のつくミステリおたくです 笑。そんな調子で、当時の雰囲気をそのまま紹介されていくので、読んでいて飽きないのかなと思います。
こうやって読んでいると、じゃあその後の時代のミステリガイドってないのかな?と、だんだん思ってきています。ミステリ雑誌はあるみたいですが、手に入れるのは大変そうなので、単行本になっていてくれるとありがたいのですが。
今見つけているのは森英俊さんの著書、『世界ミステリ作家辞典 本格派編』です。なんといっても情報量が多く、辞典のような本みたいでとても面白そうです。
最近のランキングだと『このミステリがすごい!!2017年版』も発売されていますし、この冬ミステリ小説一気読みされてみてはいかがでしょうか?それでは!
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