こんにちは、あべし(@honjituno)です。あえて断言します!いや、させて下さい!『傷だらけのカミーユ』は読んでおいて間違いなしのフランスミステリであるということを。
フランスミステリなんて読んだことないよ!という人も、この作品を含めたカミーユシリーズ三部作だけは読んでみてほしいです!
今日はそんな傷だらけのカミーユなお話です。
断言します!『傷だらけのカミーユ』は読んでおいて間違いなしのフランスミステリです。
以前から少しずつブログでも紹介してきたこの『カミーユシリーズ』。昨日ようやく読み終えましたー!やったー!!
作者のピエール・ルメートルさん、相変わらずなんですけどプロットがすごいです。
よくミステリ小説の宣伝文句になっている『意外な犯人!衝撃の結末!!』とか、『ハラハラドキドキが止まらない』とか、『怒涛のどんでん返し!』 とか、全部普通にやってのけちゃってるんですよね。
全部標準装備な上で、他の作品よりも突き抜けてる何かがあるんです。
ちょっと先走って作者のすごさを書いてしまったところで、今回読んだ『傷だらけのカミーユ』のあらすじを紹介したいと思います。
あらすじ
カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』の三部作完結編。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。
ここでちょこっと注意ですが、この作品は三部作ですので、傷だらけ~を読む前に『悲しみのイレーヌ』と『その女アレックス』を読むようにしてください。
で、先ほどのプロットの話の続きです。どんな風にすごいのか、どうして一度読み終わった後に、もう一度最初から読み返したくなるのか考えてみました。
そして辿り着いたのは、『見せ方の上手さ』。
例えば、同じ図形を見ているのに、正面から見ているのと、左側から見ているのでは、『見える形が全く違う』みたいなのってよくありますよね。
正面から見ていたのに、途中から横からも見れるよっていうボールがぽーんって飛んできて、そうして『視点』が切り替わった瞬間に、全然違うものになってしまうんです。
それを小説でやってしまうんです。ピエールさんは。
それで、衝撃的な真実みたいなものを、最後に新しく『実はこっちだったんです!じゃーん!!』と読者に提示するのではなくて、読者の視点を少しだけずらして、もうすでに出しているもので衝撃感を演出してくれるんです。
何言ってるかよく分かりませんね 笑。
でも既に読んだよーっていう人には共感してもらえると思うのは、この作品がもつエネルギー量がすごいんです!
この作品を読んだ後のような読後感になる作品って、ほとんどありません。『あー。。。』ってなります。ますます何書いてるか分かりませんね。
最後にこれだけ言わせて下さい!この三部作、表紙が結構過激なんです。怖いんですよ、大人が見ても 笑。
装丁家の方的には、みなさんが目を引くほど、ぎゃっ!!となるほど、『計画通り!』という感じだろうと思うのですが、(この作品に関しては)表紙で読まず嫌いになるのはもったいないです!!
ちなみに『悲しみのイレーヌ』と『その女アレックス』の衝撃的な表紙はこんな感じです。一度見たら忘れない装丁って、やっぱりすごいですね(コワいけど)。
これから読む方、こういうことは何度も書いていると思いますが、とても羨ましいです。この3作品を一気読みできるのですから。
でも気を付けて下さいね。(今のところ)3部作のなので、この3冊しかない、続きを読むことができない事実に直面し、悲しみ、心が傷だらけにならないように。それではー!