こんにちは、あべし(@honjituno)です。今日は戸川安宣さんの『ぼくのミステリ・クロニクル』です。東京創元社、創元推理文庫なお話が盛りだくさんで、本当にお腹がいっぱいになりました。
東京創元社、創元推理文庫なお話が盛りだくさん!戸川安宣さんの『ぼくのミステリ・クロニクル』が面白かった!
きっかけは東野圭吾さんのミステリ小説を読んだことでした。ガリレオシリーズ、加賀恭一郎シリーズを読んでいく、シリーズもの以外の作品も読んでいく。そして古本屋さんで東野圭吾さんの文庫本を初版で集めるようになりました。
そしてミステリ小説の世界へと入っていくにつれて、早川ポケットミステリ(通称ポケミス)というすごいレーベルがあることを知りました。背表紙に番号がついていて、まだ持っていない番号の本を古本屋さんで集めるようになりました。
ポケミスにはアガサクリスティやコナンドイルなど有名な作家はもちろん、色々な作家の作品がそろっています。そこでエラリークイーンや、カーといった、ミステリ黄金時代の作家を知りました。
こうして番号のついたポケミスを探す日々が続いていましたが、ふと背表紙にマークのあるシリーズの文庫本に目がとまりました。『この探偵っぽいシルエットのマークはなんだろう?』
これが、(おそらく)創元推理文庫との出会いだったと思います。
今では『均一棚から古いミステリ小説を買う時が、最高に嬉しいです!』といった感じの古本ビギナーになっているわけですが、古本集め、古本市通いを続けている中で、昭和な時代のミステリ事情をリアルタイムで知りたくなりました。
古本が新書として出版されていた当時、その時の書店や古本屋さんの雰囲気を感じてみたい。同じようなことは以前、紀田順一郎さんの『幻島はるかなり』を読んだ時にもブログに書きましたね。
で、ようやく今日の『ぼくのミステリ・クロニクル』のお話です 笑!というのも、作者の戸川安宣さんは東京創元社の社長をされていた方なのです!
つまり、ぼくの大好きな『創元推理文庫』の話がいっぱい!本の構成は大きく3つに分かれていて、戸川さんの幼少期の読書経験から始まって、中学、高校、大学と進んでいき、就職するまでのパート。
編集者として東京創元社で働かれていた時のパート。ミステリ小説だけを販売する書店を運営に携わっていた時のパートと進んでいきます。
もう戸川さんの歴史=日本のミステリの歴史みたいな感じで、もちろんミステリ史の一部かもしれませんが、ぼくにとってはとても当時のリアルタイム感を十分に感じることができました。
創元社はどんな順番で、どんな本をしていったのか?どうして『マーク』がなくなってしまったのか?などなど、やっぱり創元推理文庫の話は面白いですね。
最近、こういった雰囲気の『ミステリ本の本』にはまっています。当たり前なのですが、好きな世界の本なので、読んでいてとても面白いです。
今は国書刊行会から出版されたエラリークイーンの研究書の翻訳本を読んでいるのですが、こちらも読み終わったらブログで紹介したいと思います!それではー!