あべろぐぷらす

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【北欧ミステリ】スウェーデンミステリ文学史のすべてがここに!『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』を読んでみたよ!

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こんにちは、あべし(@honjituno)です。今日はおすすめ海外ミステリのお話です!

 

今回紹介するのは北欧ミステリの短編集(アンソロジー)、『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』です!

 

ずばり!スウェーデンミステリもっと知りたい!!と思っている方は必読でした!

 

はじめにだけでも読む価値あります!北欧ミステリ、特にスウェーデンミステリ好きな人はぜひチェックしてみて下さい(๑•̀ㅁ•́๑)✧

 

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スウェーデンミステリ文学史のすべてがここに!『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』を読んでみたよ!

現在の北欧ミステリブームは、スウェーデン発ミステリ『ミレニアム』が火付け役でした。

 

そんなわけで、北欧ミステリにおいて、実はスウェーデンってとても重要なポジションの国なんです!

 

今回紹介するのは、スウェーデンミステリの魅力がぎゅぎゅーーっと詰まった短編集(アンソロジー)、『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』です(*´▽`*)!

 

嬉しいのが、呼び出された男はわれらがポケミスです!早川書房から出版されています。まずは、いつも通り作品紹介からしていきますね!

 

 

『ミレニアム』の大ヒット以降、北欧ミステリは世界の注目の的となった。本書では、その中心地スウェーデンの作家たちが豪華な競演をする。

 

『ミレニアム』を生み出したスティーグ・ラーソンの幻の短篇である表題作、

 

“エーランド島四部作”の著者ヨハン・テオリンの「乙女の復讐」、

 

ヘニング・マンケルが創造した刑事ヴァランダーが登場する「ありそうにない邂逅」、

 

現代北欧ミステリの祖マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの「大富豪」など、17篇を収録。

 

編者によるスウェーデン・ミステリの系譜を描いた序文を付す

 

はじめにだけでも読んで!

結構分厚い本なので、全てに目を通すのは厳しかったりします。冒頭にも書きましたが、『はじめに』だけでも読んで欲しいんです!

 

いきなりこんなことを書いたら怒られそうですね…_(:3 」∠)_。

 

それでは、はじめにには一体何が書かれているかというと、『スウェーデンのミステリ文学史』です!

 

文学史とか個人的に大好きなんです(*´▽`*)!

 

はじめにだから、さらっと紹介するぐらいかと思いきや、なんと全部で32ページにわたって紹介されています!!超力作です笑!

 

最近の北欧ミステリブームで知ったつもりになってしまっていましたが、

 

全然知らなかった(;´Д`)!!

 

と思い知らされました…。

 

これだけ体系的にスウェーデンミステリの文学史についてまとめられている文章に出会ったことがありませんでした。

 

教科書、というか論文の域に達しているような気さえしていきます。

 

ミレニアムだけじゃない!

まず!あたりまえですがスウェーデンミステリは『ミレニアム』だけではありません!! 

 

日本で例えたら、日本のミステリは東野圭吾だけだといっているようなものです!!

 

ちなみに、ミレニアムとその著者のスティーグ・ラーソンはスウェーデン文学史上最も多くの言語に翻訳され、最も多くの読者を獲得したらしいです( ゚Д゚)!

 

亡くなってしまったのは本当に残念でなりません…。

 

ミレニアムの他には、マイ・シューヴァルとペール・ヴァールーの『マルティン・ベック』シリーズ、ヘニング・マンケルの『ヴァランダー警部シリーズ』、最近だとヨハン・テオリンの『エーランド島四部作』が有名です。

 

この本のはじめにでは、もっともっと踏み込んで紹介されています。

 

またまた日本で例えると、戦前から戦後にかけて江戸川乱歩がいて、その後は横溝正史が頑張って、高度経済成長期には社会派の松本清張が現れて…現代は東野圭吾がベストセラー作家として君臨している…みたいな感じでしょうか。

 

いや、もっとミステリ作家いるし!めっちゃいるけど( ゚Д゚)!?

 

ってなりますよね笑。きっと今の北欧ミステリの紹介のされ方が、さっきの日本ミステリ界の紹介のようになってしまっているのでしょう。

 

最近だって、綾辻行人さんや宮部みゆきさん、もっと若い世代の作家さんだってたくさんいますよね?

 

日本でいうと江戸川乱歩より前のミステリ作家から始まって、現在の北欧ミステリブームまで全てが紹介されています。

 

『このミステリがすごい!2017年版』の海外ミステリで1位に輝いた『熊と踊れ』も取り上げられていますよ!すごい!

 

まとめ

はじめにだけでも読んで欲しい、『呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集』を紹介してみました(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

はじめにの部分を読めば、スウェーデンミステリの全てが分かるといっても過言ではありません!

 

はじめにだけでも読んで欲しいと書き始めましたが、もちろん本編の短編集も面白いですよ!?この本を読んで、気に入った作家さんがいれば、関連作品を読んでみるのも面白いと思います!

 

最後に一つだけ早川書房さんにお願いがあります!今回はスウェーデンミステリでしたが、北欧ミステリってスウェーデンだけじゃありませよね!?

 

ぜひ、デンマークや、ノルウェーなどその他の北欧各国のアンソロジーも翻訳お願いします(*´▽`*)!それではー!