こんにちは、あべし(@honjituno)です。
今日は国内ミステリーから新本格ブームを巻き起こした人気シリーズの1冊をご紹介!
綾辻行人さん『迷路館の殺人』を読んでみました!
読了 綾辻行人「迷路館の殺人」
— 星子 (@milkboo_1112) 2018年5月25日
想像を超えた先に更に出口がありました。
凄い……。
先入観って本当に怖い。
信じて疑わないというか、そうあるのが自然で何の違和感も覚えなくて…。
もう一度読み返したくなるという感想に今なら全力で頷けます。
館シリーズ3作目、このシリーズの虜です。 pic.twitter.com/K2Ot2oFuCm
迷宮で繰り広げられる連続見立て殺人…!読んだ誰もが騙される『館シリーズ』第3作だよ!
今回も物語のあらすじやおすすめポイントを紹介しつつ、ネタバレなしでレビュー記事を書こうと思います!
【書評】館シリーズ第3作!綾辻行人『迷路館の殺人』を読んでみた!【ネタバレなしレビュー】
今回は国内本格ミステリーから名作『館シリーズ』の一冊を紹介!綾辻行人『迷路館の殺人』を読んでみました!
いつも通り、まずは内容紹介をしていきます!
奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。
招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。
周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。
『迷路館の殺人』は、著者デビュー作『十角館の殺人』、第2作『水車館の殺人』に続く館シリーズ第3作です。
今度の舞台は『迷路館』。迷路と名のつく館から想像できるようにまさに迷宮(今回は衝撃的な館平面図でした…)。
迷路館に招かれた4人の推理小説家たち。
そこで迷路館の主・宮垣葉太郎氏の莫大な遺産を巡り、迷路館を舞台にした作品を書き上げることになります。
執筆時間は5日間。しかしその間に、ギリシャ神話に見立てた連続殺人が発生してしまいます…。
『迷路館の殺人』
— ひかる (@_hikaru_xoxo) 2018年11月25日
綾辻行人
閉鎖された迷路館で開かれる遺産相続コンテスト。招集された作家たち。ギリシャ神話をなぞらえた見立て殺人。一見単純なトリックかと思いきや二重に仕掛けられた罠に呆気なく嵌められてしまった。作中作という異色の構成がみせる、最後の1頁まで気の抜けない本格ミステリ。 pic.twitter.com/S7rU1rR0cL
文字通り最後の1ページまで気が抜けない!
今回の舞台の迷路館とリンクするように、ストーリー自体もまるで迷路のような構造になっています。
ギリシャ神話の見立て殺人もさることながら、本作の一番の特徴は『作中作』という構造をとっているということでしょう。
少しややこしいですが綾辻さんが書いている『迷路館の殺人』の中で、もう一人の著者・鹿谷門美が『迷路館の殺人』を書いています。
つまり!物語の中で展開される物語という二重構造になっています!
ストーリー上に巧妙に張り巡らされた伏線があり、さらに作中作の二重構造となっていて、
犯人、トリック、謎の作家・鹿谷門美の正体、何一つ分からないままラストをむかえ、今回も見事に騙されてしまいました。
詳細は語れませんが、すべて真相が明らかになった後でもう一度再読したくなること間違いなしです。
時間をおいてからの再読になってしまったら、2回目なのに騙される自信がある…笑。
館シリーズファンにはすでにおなじみ!本作の迷路館も建築家・中村青司の建築物の一つとなってます。『館シリーズの仕掛け』も登場しますよ!
また本格ミステリファンなら思わず反応してしまうような記述もちらほら!
エラリー・クイーン『レーン四部作』やヴァン・ダイン作品、乱歩作品などなど、過去の名作を知っていれば知っているほどより深く作品を楽しめます!
今回は一体どんな仕掛けとなっているのか、館シリーズもう一人(!?)の主役である館についても推理しながら読み進めてみて下さい!
まとめ
綾辻行人『迷路館の殺人』をネタバレなしでレビューしてみました!
迷路館はこれまでの館シリーズの中でも特に異色の館でした。
精緻なプロット、巧妙な伏線。読んだすべての人を騙し、飲み込んでしまう迷宮。
一度この迷宮に迷い込んだら帰ってこれないかもしれませんが、綾辻さんファン、館シリーズファンなら必読の一冊!ぜひ手に取ってみて下さいね!
さてさて迷路館の殺人に続くシリーズ第4作は『人形館の殺人』です。読み終えたらレビュー記事を書きますのでぜひお楽しみに!それではー!