こんにちは、あべし(@honjituno)です。
今日は東野圭吾作品の読書レビュー記事!
東野圭吾『十字屋敷のピエロ』を読んでみました!
#オススメの小説
— アネモネ (@anemone88888) 2019年2月5日
『十字屋敷のピエロ』
東野圭吾さんの推理小説
男が屋敷で殺害された
傍らには愛人の遺体も横たわっている。殺人?無理心中?
置物のピエロの人形視点で物語は進む
東野圭吾さんの初期の作品
“屋敷で殺人事件”
しかも犯人はまだ建物にいる”というド定番物だが面白い pic.twitter.com/cOCkeJCMe7
事件の鍵を握るのは…ピエロ人形!?あの東野圭吾が書いた館ミステリーだよ!
今回も物語のあらすじやおすすめポイントを紹介しつつ、ネタバレなしでレビュー記事を書こうと思います!
【書評】東野圭吾『十字屋敷のピエロ』を読んでみた!【隠れた人気作をネタバレなしでレビュー!】
今回は初期の東野圭吾作品『十字屋敷のピエロ』を読んでみました!
物語の真相などネタバレなしでレビューします!まずはいつも通り内容紹介をしていきます!
『十字屋敷のピエロ』あらすじ紹介!
ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。しゃべることもできない。殺人者は安心してぼくの前で凶行を繰り返す。
もし、そのぼくが読者のあなたにだけ、目撃したことを語れるならば…しかもドンデン返しがあって真犯人がいる。
前代未聞の仕掛けで推理読者に挑戦する気鋭の乱歩賞作家の新感覚ミステリー。
30年前に発表された長編本格ミステリ!
今回紹介するのは東野圭吾『十字屋敷のピエロ』です。
本作はデビュー後、9作目の作品!あの東野圭吾さんが書いた『館ミステリー』です!
東野圭吾さんの初期作品には本格ミステリーが多いのですが、本作も『屋敷(館)が舞台!そこで起こる殺人事件!』という超定番な設定の本格ミステリー!
そしてここで一番強調しておきたいのは本作が発表された年!なんと1989年に発表された今から30年前の作品なのです!
最近、面白い東野圭吾作品を発掘するために初期作品をたくさん読んでいるのですが、『本当に今から30年前に書かれた作品なのか!?』と疑ってしまうほどのハイクオリティーでした…。
東野圭吾「十字屋敷のピエロ」読了。
— caramel (@tokyocaramel) 2016年9月17日
ベタなトリックの裏に隠された真相といったら…怖かった。
1992年2月に第1版発行で、私が読んだのが2016年1月第74版発行。すごすぎやしませんかね。 pic.twitter.com/O8yuk6uwBY
複雑なのにその複雑さを感じさせない読みやすさ…。そしてどんでんがえし…。凄すぎです…。
とある事情で出版時期を遅らせた…!?
この作品が発表された当時、ミステリー小説界にはある一大ブームが巻き起こっていました。
それはあの有名な新本格ブーム!
綾辻行人さんを筆頭に、今でも活躍されている数多くの新本格作家たちが続々とデビューしていた時期でした。
先ほど1989年に発表されたと紹介しましたが、実はもっと早い時期に完成していたけど、新本格ブームに便乗したと思われるのが嫌で出版時期を遅らせたと著者の東野圭吾さんがコメントしています。
この作品も館ミステリーだし…。でも結局、あれこれ言われてしまったみたい笑。
事件をすべて見ていたのは…ピエロ!?
本作の物語の舞台は十字屋敷。竹宮産業社長・竹宮頼子が屋敷のバルコニーから突然飛び降りた…。という事件から幕を開ける。
事件現場の傍らには一体のピエロ人形が置かれていた。
そのピエロ人形の持ち主には悲劇が訪れるというジンクスが…。
そんな中、第二の事件が起こってしまう。頼子の夫で現社長の宗彦と、その秘書の三田理恵子の死体が屋敷で発見されたのだ。
これは無理心中なのか…。それとも殺人事件なのか…。
という感じのストーリーだよ!
この作品の最大の特徴は、『ピエロ人形の存在』でしょう。
普通のミステリー小説と同様にストーリーが展開されていきますが、そこへピエロの視点が織り交ぜられます。
人形だから何もしゃべれない。でもほぼ全てを見ていたピエロが、ピエロが見聞きしたことを読者にのみ語ることによって、ぼくたち読者は事件の全貌を知ることが出来ます。
ピエロが物語全体に不気味な雰囲気を漂わせる役割を果たしていたり、ピエロの視点から事件をあれこれ推理することが出来たりと、ピエロのおかげで本作もほぼ一気読みでした笑。
他にもこんな作品あるのかな…?この斬新なアイディアのおかげで抜群に面白くなっていると思う…。
元祖〇〇トリック作品??
ネタバレなので詳細は書きませんが、〇〇トリックが使われた元祖なのではと思います。
昔のミステリーを全て読破しているわけではないので、確かなことは言えませんが、事件の真相を知った時『あっ!このトリック聞いたことある!』ってなりました。
ストーリーが二転三転したり、最後はどんでん返しが待っていることはもはや標準装備。
こんなにも読者を翻弄することが出来てしまうなんて…。若かりし頃の東野圭吾さんはすでに天才でした…。
『今回も凄かった。もうお腹いっぱい…。』で本を閉じたらもう一度表紙をよく見てみて下さい。その瞬間、本作最大の衝撃があなたを待ち受けている…かも。
まとめ
東野圭吾『十字屋敷のピエロ』をネタバレなしでレビューしてみました!
東野圭吾初期作品の長編本格ミステリー、そして館を舞台にしたミステリーです!
最近の東野作品しか読んでいないという方にはぜひ読んでほしいと思う作品でした。また、綾辻行人さんの『館シリーズ』など新本格作品が好きな方にもおすすめです!
30年前の作品だからと言って決して読みにくい、つまらないなんてことはありません!東野圭吾ファンの方は、ぜひ初期作品にもチャレンジしてみて下さい!
ただ今『いまさら読書』という企画で過去の人気作品を発掘中です!今後もいまさらな名作・人気作をレビューしていきますので次回もレビューをお楽しみに!それではー!