『世界初の密室長編作品ってどの作品だろう?簡単に概要を知りたいな!』とお考えの方。こんにちは、あべし(@honjituno)です。
今回は、世界初の密室長編作品についての解説です!
世界初、ミステリー小説といったらあの作品ですが…
何!? 世界初の密室トリックは世界初のミステリであるモルグ街の殺人ではないのか!?
— あじゃらかもくれんへたれもず (@hetaremozu) 2016年11月29日
そうなのです!最近までそう思っていた一人でしたが、厳密には別の作品らしいのです!気になる方は続きをどうぞ!
今回は、世界初の密室長編作品ってどの作品なの?というテーマで解説していきます٩( ''ω'' )و!
『世界初の密室長編作品ってどの作品なの!?』について解説してみた!【※『モルグ街の殺人』の殺人ではありません!】
みなさん!『世界初の密室長編作品』をご存知でしょうか?
ミステリー小説が好きで色々読んでます!という方は、きっとあの作品を思い浮かべると思います!
それはエドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』!
世界最初の推理小説はポーの「モルグ街の殺人」らしいな。この作品は青空文庫で無料配信されてるから、気軽に読んでみるといいよ
— ミステリ好きな探偵さんbot (@tanteisanbot) 2019年5月20日
世界初といえばこの作品!密室も出てくるしこの作品…じゃないの!?
はい!違います!確かにモルグ街の殺人にも密室は登場しますが、厳密に言うと別の作品なのです!
冒頭から大分引っ張ってしまったのでそろそろ正解をお伝えします!
世界初の密室長編作品はイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』といわれています!
【復刊企画】
— 大垣書店★ミステリ館 (@mystery_ogaki) 2016年11月28日
イズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』(ハヤカワ文庫)
執筆されたのは1891年。本格黄金時代の遥か前。ホームズものに代表されるように、往時のミステリと言えば短編が中心だった世界に突如現れた長編密室物の傑作。 pic.twitter.com/SFP6X8wqff
タイトルの『ビッグ・ボウ』 は大きい弓という意味じゃなくて、事件が起こった場所(ボウ地区)を表しているよ!
イズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』あらすじ!
『ビック・ボウの殺人』はモルグ街が世に出てからおよそ50年後に書かれた作品。ぼくも世界初の密室はポーの『モルグ街の殺人』だと信じてやまない一人でした。
この事実は最近読んだ『有栖川有栖の密室大図鑑』で知りました。東西密室ミステリーが41作品紹介されていて、その一つが『ビッグ・ボウの殺人』でした。
あまり知名度は高くない(…ハズ!)のでタイトルだけ聞いても大勢の方が『???』となってしまうと思います。
ですが、ミステリー小説の歴史的にも重要な作品であると同時に、密室ミステリーの傑作ともいわれる作品。
『モルグ街の殺人』にも密室は登場するのになぜ世界初の密室長編作品じゃないのか?
その理由は『モルグ街の事件現場はただ密室状況だっただけだから』です。
本当の意味での『密室トリック』とは呼べず、犯人があれこれ工夫を凝らす現在ぼくらがよく知っているいわゆる密室トリックが初めて書かれたのが『ビッグ・ボウの殺人』だそう。
最後に『ビッグ・ボウの殺人』のあらすじを紹介しておきます!気になる方はぜひ手に取ってみて下さいね٩( ''ω'' )و!
ビッグ・ボウの殺人
舞台は19世紀のロンドン。下宿屋で起こった事件は奇妙な展開を辿りつつあった。
当初は自殺かと思われていた労働運動家の死は、何者かによる殺人である疑いが強まったのだ。だが一方で、現場は出入り不能の密室状態だった!
この謎に夢中になった世間の人々はこぞって“解決”を新聞に投書し始める。紙面で、そして法廷で行われる喧々諤々の推理合戦。はたして真相とは?(※密室ミステリの名作『ビッグ・ボウの殺人』が大垣書店にて限定復刊!より引用)
結構品薄かもなのでネット注文か図書館が確実…かも!
まとめ
『世界初の密室長編作品ってどの作品なの!?』について解説してみました!
エドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』では『密室トリック』が使われていなかったため、厳密な意味ではイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』が世界初というお話でした!
世界初の密室長編は『モルグ街の殺人』だと思っていた方は、ぜひ『ビッグ・ボウの殺人』も手に取ってみて下さい!
『密室ミステリ』作品についてまとめた記事も書いています!ぜひ合わせてチェックしてみて下さい!それではー!