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【書評】有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』を読んでみた!【読者への挑戦つき長編デビュー作!】

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こんにちは、あべし(@honjituno)です。

今日は国内ミステリー作品の読書レビュー記事です!

 

有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』を読んでみました!

噴火により出来上がるクローズド・サークル!?そして起こる殺人事件…!有栖川有栖さんの長編デビュー作だよ!

今回も物語のあらすじやおすすめポイントを紹介しつつ、ネタバレなしでレビュー記事を書こうと思います!

 

※学生アリスシリーズの概要や順番についてはこちらの記事で解説しています!合わせてどうぞ!

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【書評】有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』を読んでみた!【読者への挑戦つき長編デビュー作!】

今回は有栖川有栖さんデビュー作『月光ゲーム Yの悲劇’88』を読んでみました!

 

ちなみに今年は有栖川有栖さんデビュー30周年みたいです!このタイミングでデビュー作を読めてよかった!

今回も物語の真相などネタバレなしでレビューします!まずはいつも通り内容紹介をしていきます!

『月光ゲーム Yの悲劇’88』あらすじ紹介!

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

 

矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。

 

その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。いったい犯人は誰なのか。そして、現場に遺されたyの意味するものは何。

読者への挑戦つきの長編デビュー作!

今回紹介するのは有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』です。

 

本作は有栖川有栖さんの長編デビュー作!学生アリスシリーズの第一作となっています!

 

サブタイトルから分かるように本作はエラリー・クイーン『Yの悲劇』のオマージュ作品!

 

著者の有栖川さんは13歳で出会った『オランダ靴の秘密』でエラリー・クイーンに目覚めた、クイーン大好きな作家さんなのです。

 

クイーンといえば本格ミステリーということで、本作ではダイイングメッセージやクローズド・サークルといった本格ミステリーの定番が次々に登場します!

 

さらにさらに!クイーン作品定番の『読者への挑戦状』までもが挿入されているという徹底ぶり!

 

読者への挑戦状とは『ここまで読めば犯人を特定する情報は全て出そろいました!解決編を読む前に犯人を当ててみて!』というやつです!

残念ながら犯人は分かりませんでした笑!読む時はぜひこの挑戦を受けてみて下さい!

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火山の噴火で…クローズド・サークル!?

本作はクローズド・サークル系ミステリーの代表作と紹介されることも多く、登場するクローズド・サークルは一風変わっています。

 

さて物語の舞台は夏合宿のために矢吹山のキャンプ場。そして火山の噴火シーン(!)からスタートします。

 

『えっ!どうしてこんなことになってるの??』と思ったところで回想的に時間が遡り、夏合宿の目的地・矢吹山へと向かう場面へと移ります。

 

大勢の大学生が楽しくわいわいキャンプしていたところに火山が噴火!

 

火山が噴火したことによる山崩れ(崖崩れ)のせいで下山不可能な状況になり…クローズド・サークルが完成してしまいます。 

 

さらに追い打ちをかけるようにして殺人事件が発生!そこに残されたダイイングメッセージ『Y』

 

Yの意味することとは…!?犯人は一体誰なのか…!?という感じのストーリーです。

どうしてこうなった…。とにかく真相が気になって読書スピードが加速度的に上がってきました! 

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登場人物を整理しながら読み進めよう!

内容とは直接関係ないのですが、読む際に注意して頂きたいポイントがあります。

 

それは『登場人物がめちゃくちゃ多い』という点!

 

3グループが偶然に同じキャンプ場を目指していたため総勢17名という状況になってしまいました笑。

 

『読者への挑戦』もあることですし登場人物を整理しながら読むことをおすすめします!

分かりやすい一覧!読みながら混乱してたけど総勢17名はやっぱり多かった…!

ダイイングメッセージ、まさかのクローズド・サークル、そして読者への挑戦。個人的には『ミステリー小説のタイトル縛りしりとり』のシーンが好きでした。

 

本格ミステリー好きの方なら楽しめることは間違いなしの作品です。

 

実は『大学生、夏合宿、キャンプ、恋愛(!)』と青春小説要素もたっぷりなので、青春ミステリーが好きな方にもおすすめです!

『屍人荘の殺人』と同じぐらい衝撃的なクローズド・サークルがやはり印象的で、あれこれ推理しながら読むのも楽しかった!次回作『孤島パズル』へと読み進めていこうと思います!


【おすすめミステリ】今村昌弘『屍人荘の殺人』ネタバレなしで紹介!【衝撃のクローズドサークル!?】

まとめ

有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』をネタバレなしでレビューしてみました!

 

有栖川さん長編デビュー作!ダイイングメッセージ、クローズド・サークル、読者への挑戦が登場しミステリー好きの方必読の作品となっています!

 

さてさて次回作は『孤島パズル』です。孤島なので次回もクローズド・サークルなのでしょうか…?読み終えたらまたレビューを書きますのでお楽しみに!

最後に!学生アリスシリーズ第1作『月光ゲーム』は実はAudibleでオーディオブックになっています!無料体験であわせてどうぞ!!それではー!

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